常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)が出そう(110回医師国家試験まであと15日)
こんにちは。
今日は110回医師国家試験にむけて予想を立ててみました。
(穂澄先生の真似ですね)
良そうといってもあてずっぽうではなく、過去の問題を参考にしています。
今回は109E60-62を参考にしました。一般問題で出るといいなあ。
こういった予想は俗にいう「やまハリ」なのかもしれませんが、
国試を控えた受験生なら誰しも行っているものですし、だからこそやるべきです。
医師国家試験合格の鉄則として
みんなと同じことをする!
というものがあります。
だからこそ合格したければそれに従うまでです。
というわけで
予想問題つくってみました。
解けましたでしょうか?
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正解はb c eです。
常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の頻度は3000-7000人に1人とされていて、
常染色体劣性多発性嚢胞腎(ARPKD)の頻度:10000-40000人に1人より多いです。
ADPKDの好発年齢は40歳前後です。(ARPKDは出生前~新生児期に好発)
ADPKDの合併症として、肝嚢胞、膵嚢胞、大腸憩室、僧房弁逸脱、頭蓋内出血(高血圧による)があります。
ADPKDの原因遺伝子はPKD1(16番染色体短腕に存在)がメインで、PKD2(4番染色体長腕に存在)は15%にすぎません。
(ARPKDの原因遺伝子は6番染色体短腕のPKHD1)
ADPKDの治療は対症療法が中心で、
血圧管理のためACE阻害薬やARBが用いられます。
その他、飲水の励行や低たんぱく食などが行われますが
65歳-69歳で約50%の患者が末期腎不全となり透析や腎移植しなければなりません。
TOPICSとして、
2014年3月に腎V2受容体拮抗薬(トリバプタン。商品名:サムスカ)がADPKDに適応となりました。
根治目的ではなく、病気の進行を遅らせることしかできません。
以上が解説になります。
常染色体優性と劣性を対比させて覚えると良いと思います。
110回医師国家試験を受けるみなさん、残り少ないですが頑張りましょう!
参考文献
病気が見えるvol 8 腎・泌尿器 第1版